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ブレグジット後のイギリス
―― 漂流する連合王国

ローレンス・D・フリードマン キングス・カレッジ・ロンドン名誉教授

Britain Adrift The United Kingdom’s Search for a Post- Brexit Role

Lawrence D. Freedman イギリスの政治学者で、ロンドン大学キングス・カレッジの名誉教授。イギリスを代表する戦略問題の研究者として知られる。王立国際問題研究所などを経て現職。主な著書にStrategy: A History (New York: Oxford University Press, 2013)がある。

2020年6月号掲載論文

国際社会におけるイギリスの例外的役割は何か。イギリス外交をこれまで規定してきた「ヨーロッパやアメリカとの関係」は「ブレグジット」そして「欧州との関係を軽視するドナルド・トランプ米大統領の登場」によってさらに不透明化している。問題は「もはやアメリカとイギリスが特別な関係にないこと」ではない。壮大な戦略プロジェクトを共有していないことだ。それでもイギリスは、テロとの戦いにおける長い経験を持ち、経済開発の領域でも大きな貢献をしてきた。かなりの軍事大国であり、ヨーロッパでそれに比肩する軍事力を持つのはフランスだけだ。パワーバランスが変化し続け、破壊的な行動が日常化しつつある。このような世界で、イギリスが貢献できることは数多くある。しかしそのためには、独立国家としての限界を受け入れ、ユニークかつ例外的な役割探しを断念する必要がある。・・・

  • イギリスの世界での役割
  • 特別の関係
  • ヨーロッパの夢
  • 漂流する国家より
  • 控えめなイギリス

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